1995.8.31 東京
Carnation
ファイル形式:【 Apple Lossless
】 【 FLAC 】 【 MP3 】
【直枝政広からのコメント】
テープが再発見されたのはたしか2年前。コロムビア期のリマスター盤を作るにあたってレアなブツを捜索中に、ひきだしの中からひょいと出て来た。聴いて瞬時にその熱気溢れる演奏に驚き、興奮した。懐かしいとか新しいとかじゃなく、純粋に楽しい。距離を置いて聴いてみて、ようやく自分のバンドのファンになれた気さえした。1995年夏。『a Beautiful Day』発売直後のライヴだ。
曲が生まれてアレンジ、録音され、すぐにステージにかけた。その旬の風味がたっぷり味わえる内容で、迷いのない演奏、気合いの入り方は尋常ではない。 矢部の決して一打も崩さない完璧な(しかも歌心たっぷりの)ドラミング、構築の庭からなんとかぬけだそうとワイルドにもがくような鳥羽のギター、「Speed Skate Sightseeing」での盛り上がりを受けた棚谷が「ダイナマイト・ボイン」において爆発し、最高にはじけたピアノ・プレイを聴かせるところなど聴き所も多い。
ライヴはこうでなくっちゃという場面がいっぱいあるので隅々まで楽しめると思う。
それになんといってもこの時期ならではの豪華なゲスト陣の演奏も充分にこってりと楽しめる贅沢さ。
「Edo River」なんてのは、やはりこのメンバーじゃないと絶対にあの味はでないというのを今回、特に痛感した。 日本コロムビア側の見解でも当時のマスターは「そのカセットテープ以外にない」とのことだ。元々、放送用の目的もあって録音されたものなので、ライヴ録音としてはかなりバランスも良く、テープ状態も極上だった。今回のマスタリングはぼくが担当。
アーカイヴス制作には欠かせないNakamichi BX-150からProToolsに移植。EQで音の抜けを良くし、
リミッターで適度なレヴェル上げを施した。
あの時期のレコードに一番近い音を実演し録音されていたということ、それをここに確認できることはもはや奇跡とも思う。ライヴは儚い。目の前でそれは消えてしまうものだから、一瞬だけでもこうしてかたちに残っていることはほんと音楽家としても幸せなことである。だから目一杯楽しんでください。今がいつでもどこでも「カーネーションはすごいんだよ」と自慢しちゃってください。
直枝政広(カーネーション)
